- 既存事業売上高の伸びが3.3%と堅調
- 外国為替による影響調整後の営業利益(EBIT)は2.5%増加
- 優先株あたりの収益(EPS)が6.3%増加
- 成長地域の既存事業売上高の伸びは16.2 %
「厳しい経済環境下、今会計年度に向けて、当社は好調なスタートを切ることができました。米国市場の低迷や前年同期の好業績にもかかわらず、既存事業売上高が堅調な伸びを示したことを心強く思います。全事業部門がこの躍進に貢献してくれました」と、ヘンケル社最高経営責任者のカスパー・ローステッド(Kasper Rorsted, Chief Executive Officer)は述べました。「当社の成長地域における発展も引き続き活力に満ちていました。2008年度に設定された目標を達成できるものと自信を深めています。ナショナル・スターチ事業の買収・統合が、この成長をさらに後押しするものと見ています。加えて、「グローバル・エクセレンス」効率強化プログラムの実施も予定通り進んでいます」
2008年度の第1四半期、外国為替の影響調整後、ヘンケル社の売上高は1.7%増加しました。既存事業売上高(Organic sales)は、外国為替および買収売却による影響調整後で、3.3%増、年初に発表したヘンケル社の見通しの範囲3~4%内を維持しています。全事業部門がこの実績に貢献しました。全体として、2008年第1四半期の売上高(sales)は3,162百万ユーロと微減しましたが、これは主に外国為替の影響がマイナスに作用したことによるものです。
営業利益(operating profit, EBIT)は320百万ユーロ(0.9%減)で、ほぼ前年の高水準を維持しています。外国為替による影響を調整した後の営業利益は2.5%増でした。ヘンケル社では、原材料費の大幅な高騰を完全に埋め合わせることができず、これがマイナスに作用しました。
売上高営業利益率(Return on sales, EBIT )は10.1%で、前年同期の水準を0.1ポイント上回りました。資本参加による利益(Income from participations)は19百万ユーロで、横ばいで推移しています。純利子は負債総額の縮小に伴って、-49百万ユーロから-38百万ユーロへ11百万ユーロ減少しました。このため、全体的な財務項目(financial result)は11百万ユーロ改善し、-19百万ユーロとなりました。また、税率(tax rate)が28.3%から25.9%に下がりました。
財務項目の改善と税率の引き下げにより、第1四半期の純利益(net earnings for the quarter)は6.2%増の223百万ユーロでした。少数株主持分の4百万ユーロを差し引いた純利益は、219百万ユーロ(6.8%増)でした。優先株あたりの利益(Earnings per preferred share)は6.3%増の0.51ユーロとなりました。
事業部門別実績
ランドリー&ホームケア事業部門は、前年同期にPersilブランドが100周年を迎え、11.9%という異例の高成長率を記録しましたが、今期はさらに 2.8%の既存事業成長を達成しました。総売上高は、外国為替や売却による6.3%のマイナス作用を反映し、前年実績を3.5%下回り、1,031百万ユーロでした。営業利益は117百万ユーロから104百万ユーロに減少しました。これは、主として原材料費が大幅に高騰したためで、対応策をもってしても埋め合わせることができませんでした。ランドリーセグメントは前年実績が好調だったにも関わらず、さらなる既存事業の拡張を記録しました。これは、様々な新しい香りの導入が成功したことによって衣料用柔軟剤の売上が伸びたことに起因しています。東欧では汎用洗剤が好調な売れ行きを持続しています。ホームケアセグメントは、欧州の食器用洗剤の目覚しい拡大をもって、大幅な伸びを計上。芳香剤も、香りを自動的に変更する革新的な製品による売上で、北米市場における成長牽引役でした。
コスメティックス/トイレタリーズ事業部門は、関連市場の実績を大幅に上回る6.1%という既存事業売上高の伸びで好調を維持しています。前年同期比で、売上高は708百万ユーロ、名目上は0.6%増、外国為替の影響の調整後で、4.4%の増加になります。東欧、中南米、アジア太平洋における順調な発展に加え、とりわけ西欧および米国の巨大市場で安定した成長を記録。外国為替の影響を調整した後の営業利益は13.4%増という大幅な伸びを示し、名目上8.0%の伸びで89百万ユーロとなりました。その結果、営業利益(EBIT)の利幅も0.8%増の12.5%となっています。ヘアコスメティックスセグメントもまた、安定した成長を報告しています。Schaumaブランドの大々的なリニューアルやTaft Powerラインの発売が、この好業績に大きく貢献しました。ヘアカラー、ヘアケア、および、スタイリングの3カテゴリーの市場地位は、いずれも大幅に拡大しました。ボディケアセグメントも、FaとDialの二大ブランドに支えられて好業績を上げています。スキンケアセグメントは新しい製品ラインを擁するDiadermineブランドに支えられ、高い成長を維持。オーラルケアセグメントも、主にTheramed Titan Fresh製品の導入に起因して、業績が向上しました。ヘアサロン向けセグメントも、すべての地域で高い成長率を計上しています。
接着技術事業部門の既存事業売上高は、2.4%増加しました。前年度の実績は建設部門の高い伸びに牽引され、9.1%という高率を記録しました。これは昨年の温暖な気候に負うところが大きいです。外国為替の差損や工業用水処理事業の売却がマイナス要因となって、売上高は前年数字比3.0%減の1,364百万ユーロに落ち込みました。原材料費の大幅な高騰にもかかわらず、営業利益は2.3%増加し153百万ユーロとなりました。外国為替の影響調整後、この数字は6.4%に上昇します。この好業績は主に、対応策の実施や収益性の高い業務に専念したことによるものです。DIYおよび家庭用セグメントの西欧および北米の売上高は、市場の下降に伴って前年度の水準を下回りました。最も高い伸びを示したのはやはり建設用接着剤セグメントで、とりわけ東欧と中東・北アフリカ地域が好調でした。高まる需要に対応すべく、ヘンケル社ではこうした地域の生産能力拡大に努めています。工業向けセグメントは全般的に向上。唯一の例外は北米の事業で、全般的な市況を反映して業績が悪化しました。とくに高い業績を達成したのは、産業メンテナンス・補修・オーバーホール用のブランドLoctiteでした。ホットメルト接着剤のTechnomelt Supraに後押しされて、パッケージング用接着剤も好調でした。
地域別の業績
欧州・アフリカ・中東地域の既存事業売上高は、全事業部門の貢献により4.2%増加しました。しかし、外国為替や売却が4.1%の悪影響を及ぼしたため、全体として売上高は2,119百万ユーロと、ほぼ前年度の水準に留まりました。東欧の売上高は再び2桁成長を記録しましたが、ドイツを含めた西欧は前年同期の好調を維持することができませんでした。東西合わせて、この地域は総売上高の67%を占めています。北米地域の既存事業の売上高は3.1%減少。全般的な市況を反映して、接着技術事業部門とランドリー&ホームケア事業部門の売上高が伸び悩み、ドル安は11.1%の外国為替の差損をもたらしました。559百万ユーロの売上高を擁するこの地域は、総売上高の18%を占めています。中南米地域は3.1%増の169百万ユーロの売上高を計上。外国為替の影響を調整後の成長率は8.8%に達します。既存事業売上高は、全部門の貢献により8.9%伸びました。この地域が総売上高に占める割合は5%のまま変わりません。アジア太平洋地域の業績も好調を維持。売上高は3.8%増の256百万ユーロで、既存事業売上高はやはり全事業部門が貢献して9.4%を達成しています。この地域が総売上高に占める割合は8%です。
東欧、アフリカ、中東、中南米、アジア(日本を除く)の成長地域の売上高は10.0%増の1,101百万ユーロです。これは総売上高の35%に相当します。外国為替の影響を調整した後の売上高は14.6%増で、既存事業売上高の成長は全部門が貢献して16.2%に上りました。
主要な資本参加
ヘンケル社が株式の29.4%を保有するエコラボ社(Ecolab Inc.米ミネソタ州セントポール)は、2008年第1四半期に前年比16.2%増の1,458百万米ドルの売上高を計上しました。同期の純利益は15.0%増の102.9百万米ドル。2008年3月31日現在で、保有する株式の価値は、およそ2,000百万ユーロでした。
2008年度売上高および利益の最新予測
ヘンケルでは、先に発表した売上高および利益の見通し(ナショナル・スターチ事業を除く)が達成できるものと確信しています。
2008年4月3日に取得したナショナル・スターチ事業を含めたヘンケルの売上高および利益予測は以下のとおりです。
ヘンケルでは、既存事業売上高の伸び(外国為替および買収売却による影響の調整後)を3~4%と予想しています。
ヘンケルでは、リストラ費用および一時所得・費用調整後の営業利益(調整後のEBIT)を(2007年度実績1,370百万ユーロにもとづき)14~16%の範囲と予想しています。
ヘンケルでは、リストラ費用および一時所得・費用調整後の優先株当たりの利益(調整後のEPS)が(2007年度実績2.19ユーロにもとづき)4~6%まで上昇するものと予想しています。
この予測には、「グローバル・エクセレンス」効率強化プログラムやナショナル・スターチ事業統合から発生する経費の節減が含まれています。